髪は水の中ではマイナスイオンの電気を帯びているので、
プラスイオンの電気を帯びている成分を配合すると、
直ぐに髪に付着して、感触を変えてくれます。
その役割を担っているのが「
カチオン成分」です。
従いまして、
シャンプー、
リンス、
トリートメントには、
必ず!と言って良いほど配合されています。
但し、配合される対象によって使われるカチオン成分の種類も異なります。
■ 四級カチオン界面活性剤 カチオン界面活性剤の中では、使用例が圧倒的に多いので、
単に「カチオン界面活性剤」と言うと、四級カチオン界面活性剤の意味で使われています。
界面活性剤のなかでは、やや刺激がある方なので、
カチオン界面活性剤全体の印象を悪くしている面があるとも言われています。
代表的なものとしては、
ステアリルトリモニウムクロリド、ベヘントリモニウムクロリドなどがあり、
リンス、トリートメントに配合されます。
旧表示指定成分の時代には、「塩化アルキルトリメチルアンモニウム」と
書かれていましたので全成分表示になって名称が大きく変わりました。
■ 3級アミン(三級カチオン界面活性剤) 低刺激性の3級アミン(アルカリ性)ですが、酸で中和したときに
カチオン界面活性剤の機能を発揮しますので「三級カチオン界面活性剤」
として分類されます。(アミンの時は第3級と書くのが慣例です。)
四級カチオン界面活性剤より低刺激性です。
ステアラミドプロピルジメチルアミン、べへナミドプロピルジメチルアミンなどあります。
殆どのリンス、トリートメントには四級カチオン界面活性剤が配合されていますが、
特に低刺激性を求めるトリートメントでは3級アミンが使用されます。
■ アミノ酸系カチオン界面活性剤 味の素社の表示名称ココイルアルギニンエチルPCA(商品名:CAE)が
これに相当します。(他にはありません)
アミノ酸系カチオン界面活性剤で極めて安全性が高く殺菌力もあります。
カチオン界面活性剤でありながら生分解性にも優れています。
但し、価格が高いので充分には普及していないようです。
※そこで開発されたのが、同社のアミノ酸系両性界面活性剤 商品名:アミセーフLMA-60です。
(表示名称:アルキル(C12,C14)オキシヒドロキシプロピルアルギニンHCL)
高い安全性をもつカチオン性を示す両性界面活性剤ですのでカチオン界面活性剤に準ずるもの
としてここに挙げました。生分解性がすぐれているのも特長の1つです。
■ カチオン化PPT PPTは、ポリペプチドまたはポリペプタイドと呼ばれます。
PPTは、タンパク質(アミノ酸が数多く繋がったもの)を部分的に加水分解して
アミノ酸に近づけたものです。
非常に安全性の高い化合物で髪の補修に効果があるので
トリートメントに配合されます。
加水分解コラーゲン、加水分解ケラチン(羊毛)、加水分解シルクの3種類があります。
これにカチオン性のある化合物を反応させて髪への吸着性を増したのが、
カチオン化PPTです。
表示名称では、ヒドロキシプロピルトリモニウム加水分解シルクなど。
■ カチオン化セルロース 天然のセルロースにカチオン性のある化合物を反応させたものです。
表示名称は、ポリクオタニウム-10です。
同じカチオンでも高分子化合物であるセルロースと反応させていますので
四級カチオン界面活性剤に較べて安全性が格段に向上しています。
帯電防止効果、クシ通り改善効果があるので、シャンプーで配合されることが多いです。
ポリクオタニウムの中では、もっともポピュラーなものです。
※ご参考:
あんだんてシャンプー&トリートメント
には、次のカチオン成分が配合されています。
・シャンプー:ポリクオタニウム-10
・トリートメント:
3級アミン(ステアラミドプロピルジメチルアミン)、
アミノ酸系両性界面活性剤(アルキル(C12,C14))、
オキシヒドロキシプロピルアルギニンHCL
いずれもカチオン成分の中では、低刺激性、安全性の高い成分です。
リンス、トリートメントに配合されている成分は、
主に「
髪の修復」を目的として用いられています。
ところで。
髪の毛は皮膚の一部と考えられ、皮膚と似たタンパク質です。
ただ、皮膚と違うのは一度傷ついてしまうと自分で治すことができません。
そのため、外から働きかけて修復する必要があり、
リンス、トリートメントが開発・使用されています。
また、髪の毛はケラチンというタンパク質でできています。
従って、同じ修復をするにしても、
タンパク質に近いものを使えばもっと効果的である、と考えられます。
タンパク質は、肉や卵などの栄養素、ウール製品(ケラチン)や、
絹繊維(フィブロイン)、皮革製品(コラーゲン)などの日用品、
そして、私たちの人体にも、水分に次いで多く含まれている成分です。
人のカラダでみると、髪や爪を構成するケラチン、
皮膚を構成するコラーゲンなどです。
少し化学的・専門的にみていきますと、
タンパク質は、組成面でみるとアミノ酸が長くつながったものですが、
その中間にPPTがあります。
■ PPT PPTは、POLYPEPTIDE の略称で「ポリペプチド」、「ポリペプタイド」と呼ばれます。
アミノ酸がペプチド結合(一寸専門的になりますが)で繋がったものです。
2個がジペプチド、3個がトリペプチド、10個程度までがオリゴペプチド、
10個以上がポリペプチドです。
髪の修復剤としてのPPTは、次の物質を部分的に加水分解して、
アミノ酸に近づけた状態で使用します。
ケラチン:羊毛
コラーゲン:動物(牛皮、豚皮) 魚(魚皮、魚鱗)
シルク:絹糸
タンパク質のままでは水に溶けませんが、加水分解することにより
水に溶けるようにしたものです。
表示名称としては、加水分解ケラチン、加水分解シルク、加水分解コラーゲンなどです。
PPTを用いた成分の効果としては、
・分子量の大きいものは毛髪に被膜を形成し保湿します。
・細く柔らかい毛髪にハリを与えます。
・分子量の小さいものは毛髪にうるおいを与え、損傷毛を保護修復し、硬い髪を柔らかく仕上げます。
※当サイトでご紹介している アミノ酸系「
あんだんてシャンプー&トリートメント
」は、
「アミノ酸、糖類、脂肪酸に関係の深い成分で作る」ポリシーで開発されており、
PPT成分として「ラウロイル加水分解シルクNa」が配合されています。
アミノ酸は、髪の補修成分としてリンスやトリートメントに配合されています。
タンパク質を構成するアミノ酸自体を補修成分として使用します。
使用されるアミノ酸を挙げてみます。
■ アルギニン 魚の白子の中や植物種子中に存在します。毛髪はケラチンというタンパク質でできていますが、
ケラチンのなかにはアルギニンが多く含まれています。
従って、ヘアケア製品に使用した場合、毛髪と親和性が高く、速やかに毛髪に吸着し、
しかも内部まで浸透します。また、損傷毛ほど、よく吸着する特性がありますので効果的です。
■ グリシン 人肌コラーゲンのアミノ酸の約1/3を占め、最も多く含まれるアミノ酸です。
毛髪に対して指通り、風合いを改善します。
医薬品として栄養剤、制酸剤、解毒剤などとして使用されます。
■ グルタミン酸 天然タンパク質中の主要構成成分です。
グルタミン酸Naは「昆布のだし汁のうまみ成分」としても知られています。
単独でも配合されますが、アミノ酸系界面活性剤の原料としても広く使用されます。
アミノ酸単独として使用されるのは上記の3種類ですが、
タンパク質を構成する7つのアミノ酸を混合したものも使用されます。
ベタイン(40%)、PCA-Naソルビトールなどを加えて湿潤剤として製品化されています。
(プロデュウ400:味の素の商品名)
※私が毎日使用している
あんだんてシャンプー&トリートメント
は、
「アミノ酸、糖類、脂肪酸に関係の深い成分で作る」ポリシーで開発されており、
アミノ酸成分として「アルギニン」が配合されています。
また、無香料で洗髪中・洗髪後のゴワゴワ感がありません。
市販の商品の配合例をみると、多価アルコールを使用している例が多いようです。
トレハロースやPPTを配合しているものも一部ありますが、
全体の傾向としては多価アルコールが主体で、
なかにはDPGを高濃度配合しているものもあります。
ベタイン褪色防止効果がありパーマなど化学的処理のときに毛髪を護る特性がありますが、
保湿効果によるものと考えられます。
ラフィノース吸湿性は低いのですが、一度保水すると離さない特長がありますのでべたつきません。
トレハロース乾燥条件下から細胞を保護する作用があります。べたつきのない使用感に寄与しています。
ラウロイル加水分解シルク、アルギニン(L-アルギニン)髪の補修の目的で配合していますが、保湿効果にも優れています。
参考:「
あんだんてシャンプー&トリートメント
」の場合
あんだんて社のトリートメント「
あんだんて髪を潤すトリートメント」では、
保湿力を重視しています。
髪のまとまりが良いのにさらっとした感触で、べたつかない・・・という特長は、
ここからきています。
あんだんての保湿成分は市販のトリートメントと大きく異なる・・・との事。